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【UFC】熱闘連続! フライ級注目のモカエフがペレスに苦戦も判定勝ち、エルセグがシュネルを鮮烈KO! ヘビー級ホーゼンストライクが12戦無敗ガジエフにTKO勝ち、ペトリーノが11戦無敗に。ペドロが引退。ウマルがダウンもTD&パウンドで17戦無敗に。オリベイラが跳びヒザKO、ザハビが無敗バシャラートを下す!

2024/03/03 04:03
 2024年3月2日(日本時間3日)米国ネバダ州ラスベガスのUFC APEXにて『UFC Fight Night: Rozenstruik vs. Gaziev』(#UFCVegas87)が開催された。 【写真】初回にダウンを喫したウマル・ヌルマゴメドフだが、アルマカーンをテイクダウンからパウンド・ヒジで削って判定勝ち。  大会の模様は、日本時間3日(日)3時30分(予定)にスタートのプレリムおよび6時開始予定のメインカードを含む全試合が『UFC FIGHT PASS』(※今回は英語実況解説のみ)ならびに『U-NEXT』(※日本語実況、水垣偉弥・解説)でライブ配信された。 『UFC Fight Night: Rozenstruik vs. Gaziev』速報 現地時間2024年3月2日(土)、日本時間2024年3月3日(日)米国ネバダ州ラスベガス/UFC APEX 【メインカード】 ▼ヘビー級 5分5R〇ジャルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)14勝5敗(UFC8勝5敗)257lbs/116.57kg[4R終了時 TKO] ※ガジエフが続行不可能×シャミル・ガジエフ(バーレーン)12勝1敗(UFC1勝1敗)261lbs/118.39kg  メインイベントは12勝無敗のダゲスタン出身・バーレーン国籍のシャミル・ガジエフがUFC2戦目で、ヘビー級12位のジャルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)と対戦する。  ガジエフは、IMMAFで活躍後、UFC契約までに10連勝。2023年12月のUFCデビュー戦では、4連勝中だったマルティン・ブダイを2R KOした。  バレーボール選手だったところをアブドゥルマナップ・ヌルマゴメドフにスカウトされ、ハビブやマカチェフ、ハビロフらと練習。現在もHKダゲスタンとKHKバーレーンの双方でトレーニングを続けている。  対するホーゼンストライクは、スリナム初のUFCファイター。キックボクシング出身で、米国フロリダのアメリカントップチーム所属。2020年5月にフランシス・ガヌーを相手に初めて敗れるまで11連勝。しかし、ガヌー戦後、シリル・ガーヌ、カーティス・ブレイズ、アレキサンダー・ヴォルコフ、ジャイルトン・アウメイダに敗れ、ランキング12位まで後退した。  MMAとしてグラウンドの弱点を埋めるため、ジュニオール・ドスサントス、PFLスーパー王者のレナン・フェレイラ、ブシェシャ(マーカス・アルメイダ)、マルセロ・ゴルムらと練習。ガジエフについて「彼は自分が戦ってきたような相手と戦っていないし、自分ほどのパワーを持った相手とも戦ってきていない」と、これまでの相手とは異なると自信を語っている。  1R、ともにオーソドックス構え。ホーゼンストライクはジャブから。ガジエフの組みを2度切る。ワンツーも腰が引けているホーゼンストライク。詰めるガジエフに右を振るが、ステンドバックするガジエフはダブルレッグへ。  ここも切るホーゼンストライクだが、金網を背に。左から右を振るガジエフに右に回るホーゼンストライク。ワンツーで前に出るガジエフは右で差して押し込み。ともにモモにヒザを突き、左で小手巻くホーゼンストライクだが、ガジエフはシングルレッグを持ち上げて軸足払いテイクダウン! ハーフで背中を着けさせられたホーゼンストライク。ホーン。  2R、ガジエフの圧力に下がるホーゼンストライク。右で押し返すも単発。互いに左ジャブを突くも当たらず。ガジエフは右ヒザを突いて前に。ここはさばいたホーゼンストライク。続く右ストレートも体をかわすと、右カーフを返す。  左ジャブが当たり始めたホーゼンストライク。詰めるガジエフはシングルレッグを1Rと同じように持ち上げるがここは倒れなかったホーゼンストライク。引き落として離れようとするが、ついていくガジエフが左で差して押し込み、ヒザ。  3R、左ジャブを突くホーゼンストライク。ガジエフの右をかわすとガジエフは鼻血。口を開ける。左ジャブをこつこつ突くホーゼンストライク。さらに右を振る。そこに右を狙うガジエフ。ホーゼンストライクは右ローも! ガジエフのワンツーをさばいて右ストレートをボディに。さらに左ジャブを突く。  4R、ホーゼンストライクのジャブを右手ではたくガジエフだが、なおもホーゼンストライクはジャブ。ダブルレッグに入るガジエフを差し上げるホーゼンストライクは離れる。口を開けて苦しそうなガジエフ。ホーゼンストライクは左ジャブをこつこつ突いて、ついに右を振る! さらに右カーフキックも。ホーゼンストライクの左ジャブに右をかぶせようとするガジエフだが、届かせないホーゼンストライクのジャブにガジエフはマウスピースを吐き出す。ホーゼンストライクは頭を下げて左右ラッシュで前に出てホーン。  5R、ドクターチェック。目が見えないと頭を振るガジエフ。ストップ。勝利のホーゼンストライクはガッツポーズ。  ランカーながらアンダードッグだったホーゼンストライクはATTのキング・モーに感謝の言葉を述べると、「時間をかけて練習してきた甲斐があった。セコンドの指示通り、フィニュシュを焦らず、ジャブを出し続けていったらガジエフの心が折れた。この後? スリナムに戻って原点に戻りたい。7月か8月に戻ってきたい」と語った。 [nextpage] ペトリーノが終盤をドミネートして判定勝ち、ペドロはグローブを置いて引退 ▼ライトヘビー級 5分3R〇ビトー・ペトリーノ(ブラジル)11勝0敗(UFC4勝0敗)UFC4連勝 205.5lbs/93.21kg[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×タイソン・ペドロ(豪州)10勝5敗(UFC6勝5敗)205.5lbs/93.21kg  コメインのライトヘビー級戦では、父子鷹のタイソン・ペドロ(豪州)が、MMA10戦無敗・UFC3連勝中のビトー・ペトリーノ(ブラジル)と激突。  1R、ペドロの右カーフに、ペトリーノも右ロー。ジャブで詰めるペドロはペトリーノの左右をかわす。左ハイをスウェイでかわすペドロは詰めて右カーフをヒット。そこに左ジャブを合わせに行くペトリーノ。左ミドルハイをガード上に、さらに左ジャブを当てる。右ミドルを脇下に当てるペトリーノ。ペドロは右前蹴りを返す。さらに右に回って右カーフ。ペトリーノは前蹴り。  2R、先に中央に出るペドロ。左ジャブをかわされるとペトリーノは左インロー。右フックのペドロは組むが、差し返すペトリーノがダブルレッグへ。足を横向きにネルソンで凌ぐペドロ。押し込むペトリーノに差し上げるペドロが突き放す。  ジャブ刺すペトリーノに左ミドル、右カーフのペドロ。足数を増やす。シングルレッグに入るも切るペトリーノがバック狙い。ここはつかせないペドロ。ペトリーノの右ハイは空振り。続く右ミドルハイは脇下にヒット。右前蹴りを返すペドロ。右ハイをかわすが、左ハイはガード上に突く。ペドロは右前蹴りを突く。  3R、左ジャブから右の蹴りに繋ぐペトリーノ。前に出ると右カーフも。左ジャブの刺し合いで前に出るのはペトリーノ。右で差して押し込み崩し。中腰になるペドロを持ち上げスラム。片ヒザ立ちになるペドロに左足をかけて潰すペトリーノ。背中を預けて立つペドロを再び崩してスイッチ狙いのペドロを再びリフトし、左足をかけて潰す。  リアネイキドチョーク狙うペトリーノにさせないペドロだが、送り手を掴むペトリーノが潰しに。手首を外したペドロだが立てず。マウントから肩固めを狙ったところでホーン。  判定は3-0(30-27×2, 29-28)でペトリーノが勝利。UFC4連勝をマークした。試合後、ペトリーノは「トータルファイターだと見せたかった。トップ15と戦いたい」と、10位のアンソニー・スミスの名前を挙げた。  また敗れたペドロは「素晴らしい旅だった。娘に夢を追いかける姿を見せたかった。さよならじゃない、また会おう」と語り、グローブをマットに置いて、礼をした。 [nextpage] モカエフが7位ペレスに苦戦も判定勝ち ▼フライ級 5分3R〇ムハンマド・モカエフ(英国)12勝0敗(UFC6勝0敗)※UFC6連勝 126lbs/57.15kg[判定3-0] ※29-28×3×アレックス・ペレス(米国)24勝8敗(UFC6勝4敗)125lbs/56.70kg  フライ級7位のペレスと、8位のモカエフが対戦。  現王者はアレクサンドル・パントーハで、5月4日の『UFC 301』リオデジャネイロ大会での防衛戦が噂されているが、2月24日のメキシコ大会でブランドン・モレノ(現2位)に5R判定勝ちした現1位ブランドン・ロイバルがヒザ靭帯損傷。  ランキング3位は負傷欠場中のアミル・アルバジ、4位はモレノ、アルバジに敗れて連敗中のカイ・カラフランス。5位のマテウス・ニコラウは2023年4月にロイバルに敗れており、2024年1月に予定されていたマネル・ケイプ(6位)との試合はケイプの体重超過でキャンセル。今回のペレスとモカエフの勝者がタイトルマッチに出場する可能性も出てきている。  ラスベガスで朝倉海、ヒロヤとも練習するペレスは、試合のキャンセルが多く、2019年からUFC3連勝も、2020年に当時王者のデイブソン・フィゲイレードに1R、ギロチンチョークで一本負け。約1年8二カ月ぶりの試合となった前戦ではパントーハに1R リアネイキドチョークで一本負けで、白星から遠ざかっている。31歳。  対するUFCフライ級5連勝中のムハンマド・モカエフは、アマチュア24連勝後に、プロでも10連勝中。2023年3月のジャフェル・フィーリョ戦では、3Rにヒザ十字を極められ耐えてのリアネイキドチョークでの逆転勝ち。10月の前戦ではティム・エリオットのガードやギロチンに攻めあぐねたものの、3Rにパスしてマウント。肩固めを極めている。カラフランスとの対戦をアピールしていたが、7位のペレスとの対戦となった。最後に勝ち切る極めの強さがある。23歳。  王座挑戦経験のあるペレスを相手に、タイトル戦線を目指すモカエフはどんな試合を見せるか。  1R、ともにオーソドックス構え。右カーフから入るモカエフ。かわすペレスに右アッパーから左で詰めるモカエフ。左インローのモカエフに右カーフを当てるペレス。ワンツーで詰めるとバックステップでかわすモカエフは右カーフを返す。  右を振って組んだペレスをシングルレッグで入れ替えたモカエ。そこにニンジャチョークを狙うペレス。離れるモカエフ。シングルレッグのモカエをバックに回らせないペレスが切って前に。さらにモカエフのシングルレッグも切ってスタンドに。  ペレスの左から右はかわすモカエフ。左前蹴りで前に。ペレスもワンツーで押し戻すと、そこにシングルレッグのモカエフは押し込み、右で首を狙うペレスに首を外に出して尻を着かせるモカエフは足を手繰るペレスを切ってバックに。すぐに左足をかけて右の送り手を掴んでパウンド! 金網背に上体を立てようとするペレスは被弾する。  2R、グローブタッチ。左インローを空振らせたペレスが前に。しかし低いシングルレッグからすぐにバックに回るモカエフは背中に乗ろうとするが着地。送り手を外したペレスは正対。前に出てモカエフのシングルを切って右カーフ! 尻もちつくモカエフに左右で前に。しかしここでシングルレッグからスタンドにバックにつくモカエフ。左足をかけるとペレスは正対し、がぶりから首狙い。座ってからレッスルアップするモカエフ。  しかし突き放したペレスはガード固めて前に! 左ミドルを打つモカエフを詰めていく。左ジャブが遅いモカエフにペレスはは左右で前に。自ら組んで左脇差し。モカエフのシングルレッグをがぶり上から蓋。ニンジャチョークも狙う。  3R、中央に出るモカエフはワンツー。ガード固めで押し戻すペレスはスイッチするモカエフにワンツーで金網に詰める。シングルレッグに入るモカエフをスプロールするペレスは首をがぶり。中腰になるモカエフはスイッチからバックに!  スタンドバックにつくと前につきシングルレッグ、さらにステンドバックからジャーマン! すぐに立つペレスは離れる。  右を振るモカエフも消耗。シングルレッグをがぶるペレス。右はガード上。ペレスは前に出て右を強振も、かわしたモカエフがシングルレッグ。これをがぶったペレス。またも中腰になるがペレスは細かいパウンド。スイッチをさせないペレスが前に。シングルレッグに入るモカエフをまたもがぶり。  離れて立つモカエフに圧力をかけるペレス。モカエフのその場からのシングルレッグをがぶるペレスはヒザ! しかしここもスイッチしたモカエフがバックに回ったところでホーン。2Rも接戦、3Rはジャーマンを見せたモカエフだが、ペレスはダメージ見せずに立ち上がっている。  判定は3-0(29-28×3)でモカエフが接戦を勝利。「朝から調子が悪かった。KHK最高のチームがついているから負けるわけにはいかなかった。UFC6戦無敗だ。ベルトを獲る準備は出来ている」と王座挑戦をアピール。さらに「ジェノサイドを止めろ」と訴えた。 [nextpage] ウマルがカザフ強豪アルマカーンに判定勝ち、無敗守る ▼バンタム級 5分3R〇ウマル・ヌルマゴメドフ(ロシア)17勝0敗(UFC5勝0敗)UFC5連勝 136lbs/61.69kg[判定3-0] ※30-25, 30-26×2×ベクザト・アルマカーン(カザフスタン)16勝2敗(UFC0勝1敗)136lbs/61.69kg  UFCバンタム級4連勝中で16戦無敗のウマル・ヌルマゴメドフ(ロシア)vs. 16勝1敗のベクザト・アルマカーン(カザフスタン)。  1R、サウスポー構えのヌルマゴメドフ、オーソのアルマカーンは右ハイでけん制。次の右ミドルを三日月気味に当てる。さらに右フックでヌルマゴメドフをダウンさせると、下から足を手繰るヌルマゴメドフをがぶりに。しかしウマルはテイクダウンし、サイドを奪取!  右で差すアルマカーンを外側から潰して立ち際にバックに。4の字ロックで背後から右のパウンド。右腕を縛ろうとするウマル。アルマカーンは首を守り、正対するが、すぐに押さえ込むヌルマゴメドフ。クローズドガードのアルマカーンに、アルマカーンは左でオーバーフックも強い左ヒジを打ち込むヌルマゴメドフ! ホーンにアルマカーンもすぐに立ち上がる。  2R、ともに前後のステップ。ヌルマゴメドフは右の関節蹴り。オーソにスイッチしての右の蹴り。アルマカーンも左前手のフックを狙う、前足を取るフェイントを見せるヌルマゴメドフ。右ストレートを突くアルマカーンにカウンターのダブルレッグテイクダウン!  左から右にパスしてレッグドラッグ狙い。しかしアルマカーンは右で差してブリッジして立ち上がり! ウマルの立ち際に微妙な際のサッカーキック。すぐにシングルレッグテイクダウンのウマルはマウントからパウンド連打!  決まるかと思いきや、そのスペースでアルマカーンは立ち上がり、しかし、すぐにウマルはシングルレッグテイクダウン! ここも足を越えてマウント&パウンド。ブリッジで返そうとするアルマカーンだが、ここは返させないウマルが詰めて金網で立とうとするアルマカーンに左足をかけてパウンドする。  3R、左インローから入るヌルマゴメドフ。アルマカーンも右ハイ。かわすウマルは右ジャブも、そこに左ストレートを狙うアルマカーン。さらに左フックを強振する。じりじり詰めるヌルマゴメドフは、またもシングルレッグテイクダウン! 下から右手をオーバーフックするアルマカーン。抜いたウマルは右で腰を抱き、ハーフから左でパウンド。ケージまで這うアルマカーンに送り手を掴み、左足をかけてレッグドラッグからバックテイク!  亀のアルマカーンをコントロールし、立たせずに背中を着かせて、ヌルマゴメドフがマウント。右で脇差し、左パウンド! 最後に上体を起こしてのパウンドでホーン。アルマカーンは左足を引きずって自陣に戻った。  判定は3-0(30-25, 30-26×2)でウマル・ヌルマゴメドフが勝利。初回にダウンを喫し、タフなアルマカーンを相手にフィニュシュには至らずも、無傷の17連勝をマークした。  試合後、ウマルは「あのパンチは見えてなかった。気づいたら足の上にいた。今後こんなタフな試合はないだろう。今日の相手はタフだった。テイクダウンして楽勝だと思ったら、彼はモンスターだった」と息を切らしながら語ると、「サンドヘーゲンと戦いたい。コンテンダーファイトを」と、試合を受けることを明言している数少ないランカー(3位)のサンドヘーゲンの名前を挙げた。また、ガザ地区へのサポートを呼びかけ「人々は飢えている」と訴えた。 [nextpage] フライ級エルセグがシュネルを鮮烈KO! ▼フライ級 5分3Rスティーブ・エルセグ(豪州)11勝1敗(UFC2勝0敗)126lbs/57.15kg[2R 0分26秒 KO]マット・シュネル(米国)16勝7敗(UFC6勝5敗)126lbs/57.15kg  2018年に井上直樹にスプリット判定勝ちのシュネルは、空手がバックボーン。MMA16勝中9試合で一本勝ちの極め力も持つ。  2022年5月に当時6位のブランドン・ロイバルからダウンを奪うもギロチンを抜けられ、逆にギロチンを極められ一本負け。2022年7月に当時12位のスムダルジと対戦し、左でダウンを喫するも右を当ててテイクダウン。三角絞めで失神させて勝利。しかし2022年12月のニコラウ戦では、2Rに左のカウンターから右フックでパウンドアウトされ、TKO負け。1年3カ月ぶりの再起戦となる。34歳。  対するエルセグは、2023年2月のEternal MMAで平井総一朗にRNCを極めるなど8連勝後、UFCでマット・シュネル欠場の代役としてダビッド・ドボジャークと対戦。オクタゴンデビュー戦で2Rにパンチを効かせると、3Rのスクランブル合戦も制して判定勝ち。わずか1勝でランカーの座を手にした。11勝中6の一本勝ちで、リアネイキドチョーク、、ギロチンチョーク、肩固め等を得意とする、28歳。  1R、ともにオーソドックス構え。先に中央を取るシュネル。右ストレートをかわすエルセグがワンツーの右を当てる。シュネルの組みにも左で差し上げて離れる。左インローを当てるシュネル。  左ジャブは懐深くかわすエルセグ。その入りにカウンターの右を狙う。左をかわして脇を潜ってもまだ組まないエルセグ。左右フックで詰めるシュネルだが、左目周辺を出血。左から右ストレートを当てるエルセグはさらに左ミドルに繋ぐ。  右ストレートを当てるエルセグに右を返すシュネル! エルセグの入りに前手の左フックを合わせる。詰めてシングルレッグに入るエルセグを切るシュネル。エルセグは左から右フックもずらすシュネル。しかしワンツーの右を被弾。  2R、左ジャブをかわして右を突くシュネル。エルセグは右ボディを突いてからシュネルの左フックのダブルに左フックを先に打ち抜く! 後方にもんどりうって倒れたシュネルにエルセグは追打せず。上から一瞥して離れた。ウォークオフKO。  UFC3連勝のエルセグは「防御は下手かもしれないけど打撃は強いんだ。シュネルのガードが下がるのは知っていた」と語り、フライ級トップ5との試合を望んだ。 [nextpage] アンダースがラストマッチのピケットに判定勝ち ▼ミドル級 5分3R〇エリク・アンダース(米国)16勝8敗(UFC8勝8敗)185.5lbs/84.14kg[判定3-0] ※29-27, 29-28×2×ジェイミー・ピケット(米国)13勝11敗(UFC2勝7敗)186lbs/84.37kg  1R、サウスポー構えのアンダースに、オーソのピケット。アンダースは左を突いてシングルレッグへ。左足をまたがせずに外に置いたピケットは着地。押し込むアンダースに右ヒザを2度突く。四つに組んで押し込むアンダースだが、右へ回ったピケット。アンダースの右をかわしてすぐに右ストレート! アンダースは左ミドルハイから組んでダブルレッグから脇潜りスタンドバックに。  しかし正対したピケットは押して離れる。追うアンダースの左右に右のカウンターでダウンを奪うピケット! 追うピケットにオモプラッタを仕掛けて後転してダブルレッグでレッスルアップするアンダース。左ハイから詰めて組んで右ヒザを突いてホーン。  2R、サウスポーで先に詰めるアンダース。ピケットの右をかわしてやはり左を突いて組む。ヒザを返して離れるピケット。右を突くとアンダースはみたび左を突いて組みに。ここは突き放したピケットだが、アンダースはなおも圧力をかけてダブルレッグテイクダウン!  いったん両足を束ねたアンダースに足を抜いて立つピケット。そのバックに乗るアンダースだが前に落とされる。すぐに正対して詰めるアンダース。ジャブから右を突いて一転下にテイクダウンに入るアンダース。ダブルレッグテイクダウンで今度はすぐにニアマウントになるとパウンド。ピケットが亀になると左足を挟んでサイドバックからパウンドする。  3R、左右の連打から右を突いてピケットを金網に詰めてダブルレッグテイクダウンをマット中央に向けて倒したアンダース。ハーフで背中を着くピケットに送り手を掴んでコントロール。正対したピケットの足をさばくとレッグドラッグからパウンド! しかしいったん亀になって立ち上がったピケット。そこにボディロックから左小外がけを合わせてテイクダウンはアンダース!  ニーシールドのピケットを潰してハーフに入るアンダースは上から首をコントロールして送り手を掴んでからリアネイキドチョークも狙い、ドミネートしてホーン。今回が最後の試合となる下のピケットの手を取り引き起こした。 [nextpage] UFCデビューのオリベイラが、緊急参戦のソパイを最終回に跳びヒザKO ▼バンタム級 5分3R〇ヴィニシウス・オリベイラ(ブラジル)20勝3敗(UFC1勝0敗)135.5lbs/61.46kg[3R 4分41秒 KO] ※右跳びヒザ×ベルナルド・ソパイ(スウェーデン)11勝3敗(UFC0勝1敗)※4日前代打出場 135.5lbs/61.46kg  1R、ともにオーソドックス構えから。スイッチするオリベイラに、ソパイは右を振って組みも切るオリベイラ。ソパイもスイッチして左インロー。オーソになるとオリベイラは右カーフ。オリベイラの入りに右オーバーハンドをかぶせる。  オリベイラの後ろ廻し蹴りをかわしてボディロックテイクダウンのソパイ。オリベイラは右でオーバーフックしてから立ち上がる。詰めるソパイの左ハイに右ストレートを合わせると、長い左右ハイをガード上に当てる。しかし、走り込んだソパイはダブルレッグテイクダウン! インサイドガードから細かいパウンド。オリベイラの下からのパウンドに、ソパイは足をさばいて鉄槌もホーン。  2R、オリベイラの打撃にタイミングよくダブルレッグテイクダウンのソパイ。立ち上がりのオリベイラを浴びせ倒してバックを奪うとマウント。バックからヒジ、パウンド連打! ハーフに戻したオリベイラだが、再びすぐにマウントを奪うソパイは、ハーフからサイド、再びバックマウントを奪うと、身体を伸ばしてパウンド。  亀に戻したオリベイラは立ち上がると、身体をひねってソパイを落とすと、すぐにパウンド! 長いリーチで連打しニアマウントも、そこで立ち上がるソパイをボディロックテイクダウン。ニーシールドのソパイを潰してパウンド、ヒジ、鉄槌を打ち込み、ソパイの立ち際に背後から左ハイ! 右アッパーにソパイは防戦一方に。ホーンに救われたソパイだが、自陣コーナーを見失う。  3R、サウスポー構えから左がアゴをとらえるソパイ。しかし、前に出るオリベイラは左右の蹴り。ソパイはスタミナ厳しいか、打撃に軸がブレる。右を当てて前に出るオリベイラは左ハイも。  身体が流れながら回るソパイ。正面に立つと右ストレート、左ジャブ。オリベイラは左前蹴りから右ストレート! いったん視線を横にずらしてから左右を突くと右ストレート! 両手を前にして回るソパイ。オリベイラはサウスポー構えから左カーフ、左ストレート、右の蹴りも。  詰めるオリベイラに回るソパイ。ダブルレッグに入る力を残しているオリベイラは、右カーフ、右ストレートを効かせると、横を向いたソパイにさらに詰めて走り込んでの跳びヒザ! ソパイは前のめりに倒れて、すぐに試合が止められた。  4日前代打でスクランブル参戦したソパイは、セコンドに両肩を預け、左足を引いて退場。逆転勝利したオリベイラは「試合中に間違いはもう起こさない。相手はショートノーティスだったし、俺には子供が今週生まれたんだ。ボーナスは俺だろ?」と語った。 [nextpage] バンタム級3連勝対決はザハビがバシャラートに競り勝つ ▼バンタム級 5分3R〇アイマン・ザハビ(カナダ)11勝2敗(UFC5勝2敗)※UFC4連勝 135.5lbs/61.46kg[判定3-0] ※29-28×3×ジャビッド・バシャラート(アフガニスタン)14勝1敗(UFC3勝1敗)136lbs/61.69kg  バンタム級。トライスタージムヘッドコーチのフィラス・ザハビの弟ザハビ。UFC3連勝中。36歳。ジャビッド・バシャラートはファリド・バシャラートの兄。MMA14勝無敗、UFC3勝0敗。前戦で元DEEP王者ビクター・ヘンリーと対戦も、バシャラートのローブローによりノーコンテストに。こちらもUFC3連勝中。28歳。  1R、オーソからサウスポー構え、再びオーソにスイッチするバシャラートは右ミドル、左三日月蹴り。オーソから右ストレートで押し戻すザハビだが、圧力をかけるバシャラートは右サイドキックも。サウスポー構えから左足の蹴りのフェイントでそのままオーソに構えるバシャラート。そこに右オーバーハンドのザハビ。かわすバシャラートは回転系の蹴りも見せる。  右カーフを返すザハビだが、ワンツーから左ミドルに繋ぐバシャラート。ザハビも右オーバーハンド。バシャラートは右関節蹴り、左サイドキック、右後ろ蹴りを腹に突く。  2R、バックスピンキックのバシャラート。オーソから左ジャブ。ザハビの右をかわしてサウスポー構えに。右インローのザハビに、右関節蹴りのバシャラート。右三日月蹴り、左ハイはかわしたザハビだが前に詰めると右アッパー! ザハビは右ミドルを返すと右フックを振るが、スウェイでかわすバシャラートは、ザハビのダブルレッグも切って前に。  右を突いて、右に走り抜けるバシャラート。シングルレッグに入るが足を上げてかわしたザハビが首を狙うが、すぐに離れたバシャラートは構わず次もダブルレッグ。切るザハビを強引に詰めていくが、ザハビも下がりながら右を返す。  3R、先に前に出るバシャラート。左回りのザハビを追って左ミドルを打つ。詰めてきたバシャラートにオーソから左ミドルを当てるザハビ! しかし、追ってストレートを返すバシャラート。ザハビの飛び込みをかわして前蹴り、右ストレート、右アッパー! ザハビは左ボディを返して、右から左フックで前に。  しかしさばいたバシャラートはすぐに押し戻し。ザハビの左ジャブがバシャラートをとらえると、バシャラートのバックヒジの打ち終えりに詰めてスタンドバックに。前転するように突き放して、すぐに前に出るバシャラート。跳びヒザを見せて、ノンストップの15分を終えた。  バシャラート弟のファリドにかつがれるジャビッド。フィラス・ザハビもアイマンを肩車する。判定は3-0(29-28×3)でザハビが勝利。接戦の敗退にバシャラートはマットに跪いた。 [nextpage] ダンカンがヒベイロをパウンドアウト ▼ミドル級 5分3R〇クリスチャン・リロイ・ダンカン(英国)10勝1敗(UFC3勝1敗)186lbs/84.37kg[2R 1分57秒 TKO] ※パウンド×クラウディオ・ヒベイロ(ブラジル)11勝5敗(UFC1勝3敗)185.5lbs/84.14kg  1R、ともにオーソドックス構え。長身のダンカンは左右スイッチ。右ローのヒベイロに、左ミドルを返す。右バックヒジ、左三日月蹴り、右サイドキックと出入りし、右後ろ蹴り、右縦蹴りも。  左右フックで押し戻すヒベイロだが、すぐにさばいたダンカンが金網に詰めて両手を掴んでの右ヒジ! 右の蹴り足を掴まれると左の後ろ廻し蹴りも。  かわしたヒベイロが詰めるが、体を入れ替えて左で差して押し込むダンカンは細かいヒザ。ヒベイロが体を入れ替え押し込みホーン。  2R、大きな右を振って組んだヒベイロ。しかし突き放したダンカンが跳びヒザから近付き右で差して崩し。さらに下で組んで尻下でクラッチしテイクダウン!   すぐに足を越えてマウント。右ヒジを連続で落とし、ヒベイロが後ろを向いたところにバックマウントからパウンド。レフェリーが間に入った。  バスケットボール出身、IMMAFでキャリアを積み、英国ケージウォーリアーズでプロMMAデビューしたダンカンは、「MMAでレスリングも向上したし、アグレッシブに戦えた。地元英国大会に出場したい」と語った。 [nextpage] ルドビト・クラインが左三日月蹴りでカニンガムをTKO ▼ライト級 5分3R〇ルドビト・クライン(スロバキア)21勝4敗(UFC5勝2敗)156lbs/70.76kg[1R 4分36秒 TKO] ※左三日月蹴り×AJ・カニンガム(米国)11勝4敗(UFC0勝1敗)※5日前代役出場 155.5lbs/70.53kg [nextpage] タジキスタンのラジャボフが右フックでUFC2勝目 ▼ライト級 5分3R〇ルイク・ラジャボフ(タジキスタン)18勝5敗(UFC2勝1敗)155.5lbs/70.53kg[3R 0分49秒 KO] ※右フック→パウンド×アブドゥルカリーム・アル・セルワディ(米国)15勝4敗(UFC0勝1敗)156lbs/70.76kg
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